アライド・ブレインズ、官公庁ウェブサイトの使いやすさを調査
- ウェブサイト全体を通じたユーザビリティ対応は大多数が不十分 -

【プレスリリース】 報道関係者各位

2010年7月2日
アライド・ブレインズ株式会社

アライド・ブレインズ株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:内田 斉、以下アライド・ブレインズ)は、「A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査 官公庁ユーザビリティ編(以下本調査)」を実施し、調査結果を公表しました。

本調査は、官公庁の公式ウェブサイトについて、アライド・ブレインズが独自に開発したウェブサイトの品質解析プログラム「CRONOS2」を用いて全ページ解析を行い、ウェブサイトの品質を評価したものです。

今回の調査では、ウェブサイト全体に共通するナビゲーションの適用状況とリンク切れの状況について解析を行いました。

利用者にとって分かりやすいウェブサイトを実現するために、グローバルナビゲーション(主要なコンテンツへのリンクをひとまとめにしたナビゲーションバー)や、サイトマップ、個人情報保護方針、トップページへのリンクなど、ウェブサイト全体で共通したナビゲーションの仕組みを用意することが求められます。 しかしながら、解析の結果全HTMLファイルの9割以上に共通のナビゲーションが適用されていると判定されたウェブサイトは、35サイト中5サイトにとどまりました。

評価方法および調査結果の詳細は、別紙およびウェブアクセシビリティ総合サイトA.A.O.をご参照ください。
http://www.aao.ne.jp/research/cronos2/2010_gov_usability/index.html
http://www.aao.ne.jp/research/cronos2/2010_gov_usability/spec.html

CRONOS2の解析結果を基にコンサルタントが目視で確認を行ったところ、グローバルナビゲーションがないページや、トップページやサイトマップへのリンクがないページが散見されるウェブサイトが複数確認されました。利用者が検索エンジン等から直接そのようなページにアクセスした場合、ウェブサイトの運営主体や全体像が把握できない、同一ウェブサイト内の関連ページに移動できないといった問題が生じます。

また、リンク切れの状況については、現在地を示すナビゲーションの部分にリンク切れが生じているウェブサイト、数年前の報道発表や更新履歴の一覧等、古い情報が掲載されているページでリンク切れが散見されるウェブサイトが確認されました。
利用者が情報を閲覧し利用するのは、下層の個別ページであり、ウェブサイト全体で一貫した品質管理を行うことが重要です。

なお、2006年より毎年実施しております、公共機関ウェブサイトのアクセシビリティ(※注)対応状況に関する調査「A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査 官公庁・独立行政法人編第4回」の調査結果は、7月中旬頃公表する予定です。

アライド・ブレインズは今後も、客観的な指標で公共機関ウェブサイトのウェブクオリティ評価をお伝えし、公共サイトの一層の品質改善と「すべてのサイト利用者」の利便性向上に貢献してまいります。

※注:アクセシビリティ:高齢者や障害者など心身の機能に制約のある人でも、ウェブで提供されている情報にアクセスし利用できること
参考:
「A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査 官公庁・独立行政法人編 第3回」調査結果(2009年7月実施)
http://www.aao.ne.jp/research/cronos2/2009_gov3/index.html

アライド・ブレインズ株式会社
調査・コンサルティングファーム。アクセシビリティを中心としたウェブサイトの品質確保・向上に関し、総務省推進プロジェクト支援、官公庁・自治体・企業のコンサルティングなど多数の実績がある。
2004年7月に「WebアクセシビリティJIS規格完全ガイド」を日経BP社より刊行(2008年7月改訂)。ウェブアクセシビリティのJIS規格(JIS X 8341-3)検討委員、総務省「公共分野におけるアクセシビリティの確保に関する研究会」運営支援。「みんなの公共サイト運用モデル」に関しては、総務省より委託を受け検討支援を担当。

A.A.O.について
自社運営のウェブサイトを核にした、提供者と利用者のための公共機関ウェブサイト品質向上支援プロジェクト。サイト及びメールマガジン、セミナーを通じ、関連情報や支援ツール、また制作者・提供者と利用者の連携支援サービスなどを提供している。

CRONOS2について
ウェブサイトの全ファイル(同一ドメイン内)を解析し、ウェブアクセシビリティをはじめとするサイト全体の問題点をレポートする、アライド・ブレインズの独自開発プログラム。自治体、政党、官公庁、独立行政法人等を対象とした自主調査、また個別クライアントからの受託を通じ、約1800サイトの解析実績がある。

本プレスリリースに関するお問い合わせ

アライド・ブレインズ株式会社 担当:目次(めつぎ)・田崎
Tel:03-3261-7431  Fax:03-3261-7432 e-mail:office@aao.ne.jp
〒102-0073 東京都千代田区九段北1-10-9 九段VIGASビル 2階

→アライド・ブレインズ「A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査 官公庁ユーザビリティ編」の概要