自治体ホームページの8割以上が障害者配慮に問題
- 日本工業規格の基準を満たさず -

【プレスリリース】 報道関係者各位

2018年9月5日
アライド・ブレインズ株式会社
印刷用リリース(PDF形式、148KB)

アライド・ブレインズ株式会社(東京都千代田区、代表取締役:大野勝利、以下、アライド・ブレインズ)は、自治体ウェブサイトのウェブアクセシビリティ(高齢者・障害者の利用への配慮)、ユーザビリティ(使いやすさ)等の品質を調査する「A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査 自治体編第13回」(以下、本調査)を実施し、各団体の調査結果を情報提供サイト「A.A.O. (https://www.aao.ne.jp/)」に公開しました。

本調査で、対象861団体(都道府県、政令市、その他全市、特別区)の公式ウェブサイトのうち8割以上が、ウェブアクセシビリティの日本工業規格JIS X 8341-3:2016(以下、JIS)の基準を満たさないことが明らかになりました。

障害者差別解消法(2016年4月施行)を踏まえ、公共機関のウェブサイトはJISの基準を満たすことが求められています。また、東京オリンピック・パラリンピックの開催が間近に控える中、障害者を含めた誰もが利用可能とするための情報環境の整備は喫緊の課題です。

アライド・ブレインズは今後も、客観的な指標により調査を継続し、公共機関ウェブサイトの利便性向上に貢献してまいります。

調査の背景と目的

アライド・ブレインズは、公共機関ウェブサイトの品質分析に関し、2001年の総務省ウェブアクセシビリティ実証実験から現在に至るまで、様々な形で携わってまいりました。当時の公共機関ウェブサイトは、ウェブアクセシビリティ、ユーザビリティの観点で、今より著しく品質が悪い状態にありました。また、ウェブサイト全体の品質を客観的に明らかにする調査が存在していなかったため、公共機関のご担当者が、その実態を把握する術がないという問題がありました。

そのような状況を踏まえ、アライド・ブレインズでは、総務省「みんなの公共サイト運用モデル」の作成を担当した2005年の翌年、2006年より、全国の公共機関ウェブサイトの品質を客観的な指標で調査する「A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査」を開始し、改善の指標として活用いただけるように、結果要旨をA.A.O.ウェブサイトにて公開しております。本年で13年目に入るこの調査は、府省庁、地方公共団体、独立行政法人等の多数の公共機関において、リニューアルや改善の取組の目標設定等に広く活用され、継続のご要望を多数頂戴しております。

自治体編第13回総評

本調査で対象861団体の公式ウェブサイトの品質を9段階のレベルで評価したところ、ウェブアクセシビリティ、ユーザビリティに関して一定程度対応が進んでいる「Cレベル」以上は38サイト(4.4%)に過ぎず、多くの自治体の公式ウェブサイトが基本的な品質を満たしていないことが明らかになりました。

レベル サイト数 評価
A 1 サイト全体で全項目とも十分対応しており、管理が行き届いている
B 16 サイト全体でナビゲーション、リンク/タイトルについて十分対応している
C 21 サイト全体でナビゲーション、リンク/タイトル、コンテンツ表現について対応が進んでいる
D 121 サイト全体でナビゲーション、リンク/タイトル、コンテンツ表現について対応に着手している
E 466 画像代替・構造化について一定程度対応しているが、ナビゲーション、リンク/タイトル、コンテンツ表現について対応不十分である
F 103 サイト全体で画像代替・構造化ともに一定程度対応している
G 65 画像代替・構造化ともに対応に着手している
H 34 画像代替が不十分である/構造化の着手が遅れている
I 34 画像代替が不十分なページが極めて多い

8割以上の団体が日本工業規格の基準を満たさず

本調査結果を分析したところ、JISの要件の一つである「画像代替(掲載されている画像に画像の説明となる代替テキストを付与する対応)」について、710サイト(82.5%)で問題があることが確認されました。「画像代替」が適切に行われていないウェブサイトでは、全盲の利用者等が音声読み上げソフトで利用した場合に、画像で示されている情報が伝わらないという問題が生じます。

公共機関ウェブサイトの品質を改善するために、総務省「みんなの公共サイト運用ガイドライン(2016年版)」に基づき、ウェブサイト全体の品質を定期的に把握し、改善の取り組みを日々継続していく必要があると考えられます。

(参考)公共機関の取組事例
公共機関ウェブサイト改善の取組事例の一部について、インタビュー形式で紹介しています。

調査概要と結果詳細

ウェブアクセシビリティ総合サイトA.A.O.をご参照ください。

関連情報

アライド・ブレインズ株式会社
調査・コンサルティングファーム。ウェブサイトの品質確保・向上に関し、総務省推進プロジェクト支援、官公庁・自治体・企業のコンサルティングなど多数の実績がある。ウェブアクセシビリティの日本工業規格JIS X 8341-3:2016改正原案検討委員。「みんなの公共サイト運用ガイドライン(2016年版)」に関して、総務省からの請負により作成を担当。

A.A.O.について
自社運営のウェブサイトを核にした、公共機関ウェブサイト品質向上支援プロジェクト。サイト及びメールマガジン、セミナーを通じ、関連情報を提供している。

本調査に用いている解析システムについて
アライド・ブレインズの独自開発プログラムCRONOS2を用いて実施。ウェブサイトの全ファイルを解析し、サイト全体の問題点をレポートする。公共機関を対象とした自主調査、また個別クライアントからの受託を通じ、2018年7月現在のべ11,368サイトの解析実績がある。

本プレスリリースに関するお問い合わせ

アライド・ブレインズ株式会社 担当:米田、杉木
Tel:03-3261-7431  Fax:03-3261-7432 e-mail:office@aao.ne.jp
〒101-0003 東京都千代田区一ツ橋2-6-8 トミービル3 2階