アライド・ブレインズ、官公庁・独立行政法人・特別民間法人ウェブサイトのクオリティ調査結果を発表
- 過半数のウェブサイトで「アクセシビリティ対応不十分」の現状が明らかに -
【プレスリリース】 報道関係者各位
2010年7月23日
アライド・ブレインズ株式会社
アライド・ブレインズ株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:内田 斉、以下アライド・ブレインズ)は、2010年6〜7月に実施した「A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査 官公庁編 第4回」の調査結果を発表いたします。この度の調査では、対象179サイト中98サイト(約55%)が、アクセシビリティ対応不十分なレベル(A〜Eの5段階評価でDレベル以下)にとどまる実態が明らかになりました。
ウェブアクセシビリティ(高齢者や障害者を含めた誰もが利用できること)に関する日本工業規格(JIS X 8341-3)の改正が目前に迫り、改正後は公共機関ウェブサイトに対してより厳格にウェブアクセシビリティの確保が求められる見込みです。また、官公庁においては去る6月29日、総務省が全府省に対し「ホームページのバリアフリー化の推進に関する調査結果に基づく勧告」を行ない、バリアフリー化への対応を求めました。
アライド・ブレインズは、より多くの公共機関ウェブサイトが「誰にとっても使いやすい」ものになるよう、自団体のウェブサイトの現状を認識し、改善の取り組みの指針としていただく目的で、2006年より官公庁や独立行政法人、自治体、政党等のウェブサイトの”公開されている全ページ”を対象にした調査を実施し、調査結果を公表しています。第4回目となる今回の調査結果は以下の通りです。
レベル | 官公庁 | 独立行政法人 | 特別民間法人 |
---|---|---|---|
A | 6 | 9 | 7 |
B | 6 | 8 | 4 |
C | 15 | 22 | 4 |
D | 11 | 38 | 9 |
E | 1 | 25 | 14 |
計 | 39 | 102 | 38 |
調査概要および調査結果一覧(第1回〜)はウェブアクセシビリティ総合サイトA.A.O.にて公開しております。
http://www.aao.ne.jp/research/cronos2/2010_gov4/index.html
官公庁サイトでは、継続調査対象(37サイト)の約2割にあたる8サイトで到達レベルが向上していますが、依然として3割以上が対応不十分のDレベル以下にとどまっています。独立行政法人では、到達レベルが上がったサイトが8サイトあった一方で、レベルが下がったサイトが8サイトありました。特別民間法人については2008年1月実施の前回調査に比べて到達レベルが上がったサイトが10サイトありましたが、4割近くがEレベル判定となり、官公庁や自治体のウェブサイトに比べて取り組みの遅れが目立つ結果となりました。
また、到達レベルとは別に「リンク切れの状況」に関する調査結果を公表しています。リンク切れを含むページの割合がサイト全体の1割を超えるサイトが18確認されました。CRONOS2の解析結果を基にコンサルタントが目視で確認を行ったところ、閲覧ページのサイト内における現在地を示すナビゲーションや、多くのページに掲載されている問い合わせ先等でリンク切れが発生している例があり、ウェブサイトの利用に支障があることが判明しています。
アライド・ブレインズは今後も、客観的な指標で官公庁・自治体・政党等のウェブクオリティ調査結果をお伝えし、公共機関ウェブサイトの一層の品質改善と、すべてのウェブサイト利用者の利便性向上に貢献してまいります。「A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査」は、9月に自治体編、10月に図書館編の調査結果発表を予定しております。
【アライド・ブレインズ株式会社】
調査・コンサルティングファーム。アクセシビリティを中心としたウェブサイトの品質確保・向上に関し、総務省推進プロジェクト支援、官公庁・自治体・企業のコンサルティングなど多数の実績がある。「みんなの公共サイト運用モデル」に関しては、総務省より委託を受け検討支援を担当。
【A.A.O.について】
自社運営のウェブアクセシビリティ総合サイトを核にした、提供者と利用者のためのアクセシビリティ向上支援プロジェクト。ウェブサイト及びメールマガジン、セミナーを通じ、関連情報、制作者・提供者と利用者の連携支援サービスなどを提供している。
【CRONOS2について】
ウェブサイトの全ファイル(同一ドメイン内)を解析し、ウェブアクセシビリティをはじめとするサイト全体の問題点をレポートする、アライド・ブレインズの独自開発プログラム。本調査のほか、毎年公表している自治体編、政党編等の調査や個別クライアントからの受託を通じ、約2000サイトの解析実績がある。「A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査」において評価項目としている「画像に対する代替テキスト付与状況」「HTML記述の文書構造化状況」のほか、HTML以外のPDFファイル等も含めたファイル構成や容量、更新状況などの項目による解析が可能。
本プレスリリースに関するお問い合わせ
アライド・ブレインズ株式会社 担当:目次(めつぎ)・大久保・田崎
Tel:03-3261-7431 Fax:03-3261-7432 e-mail:office@aao.ne.jp
〒102-0073 東京都千代田区九段北1-10-9 九段VIGASビル 2階
→アライド・ブレインズ「A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査 官公庁編 第4回」の概要