ウェブアクセシビリティ向上への取り組み
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4. ウェブアクセシビリティ向上の取り組み
欧米での様々な取り組み
- アクセシビリティ点検ツールの提供
- Bobby
A-Prompt - アクセシビリティ・コンテストなどの開催
- Air Austin Accessibility Internet Rally
Det Gyldne @" (The Golden @)
COST219bis
総務省での取り組み
総務省(旧郵政省)における取り組み
- 平成11年、郵政省・厚生省共同研究会で「アクセシブルなウェブコンテンツの作成方法に関する指針」を発表
- 平成12年度、ホームページ点検・修正システム開発
アクセシビリティ支援システム「J-WAS」
アクセシビリティを総合的に支援する、3つの機能を提供。
- ウェブページ点検・修正機能
- 任意のページのアクセシビリティを点検
必要に応じてページの修正を支援 - アクセス支援機能
- 高齢者・障害者の条件に合わせて、ウェブページを使いやすく変換
- アクセシビリティ体感機能
- さまざまな利用環境でのウェブページの見え方・聞こえ方を例示・解説
日本固有の課題 −日本語表現を中心に−
- 複数の読みと意味を持つ漢字
- ”〜の方”が、「〜のほう」ではなく「〜のかた」と読まれてしまう。
- 難解な漢字
- 読み上げが難しい。文字種の多さ、難易度の存在は他にも影響。
- 外来語、略語、造語
- 特にネット世界では、高齢者等になじみ難い用語を多用。
- 英文との表記の違い
- 文節区切り、分かち書き(単語区切り)等の違いにより、WAIが提唱している点検の方法がそのまま使えない。
→ 電気通信アクセス協議会に作業部会を作り、日本語に適した点検・修正手順を検討。
アクセシビリティのレベル
J-WASでは、4つのアクセシビリティ・レベルの中から、目標設定が可能。
- 【優先度 1+】
- 日本独自に定義した優先度 (17項目):B
- 【優先度 1】
- コンテンツ制作者が満たさなければならない優先度 (21項目):A
- 【優先度 2】
- コンテンツ制作者が満たすべき優先度 (55項目):AA
- 【優先度 3】
- コンテンツ制作者が満たすことを望まれる優先度 (19項目):AAA
J-WASの実演
J-WASによる点検・修正の実演 (CEATEC公式サイト)
実証実験への取り組み (平成13年度)
実証実験の目的
J-WASを多くの人に実際に使っていただき、システムの有用性や機能・使い勝手を評価し、改善につなげる。
実証実験を通じて、ウェブアクセシビリティの重要性についての認識を広め、アクセシビリティの高い日本語ウェブページをできるだけ増やす。
取り組みの内容
実験協力地域を中心に取り組みを展開
地元自治体、企業と障害者・高齢者が意見交換しながらアクセシビリティを改善
地元企業・団体
J-WASを試用して自サイトを点検 → 交流会 → 可能な範囲でサイトを改善 → アンケート(システムの有効性など)
障害者・高齢者
それぞれの環境で各サイトを評価 → 交流会 → 改善の効果を確認 → アンケート(システムの有効性など)
実験参加・協力団体
公開実験であり、実験協力地域以外からの参加を歓迎します。
実証実験の詳細情報とJ-WASの利用
実証実験公式ページ「みんなのウェブ」 http://www.jwas.gr.jp/